2016年名古屋でナンパを始めた僕が今年関わったナンパ師の方々を振り返って見た
こんにちは。ひよこです。
遂に2016年もあと少しですね。皆さん今年掲げた抱負は達成できましたでしょうか?因みに私は今年「傾聴」を抱負として掲げていました。しかしながら引き続き来年も傾聴を抱負として掲げなければならない状況です。宜しくお願いします。
今年はナンパという界隈に参入した年でもありまして、本当に様々な出来事がありました。今までの自分では到底手の届かなかった女性と一夜を過ごせたり、はたまたお母さんにも言われたことの無いような暴言を女性から浴びせられたりもしました。既に来年から起こるであろうナンパを通した数多くの出来事に今からワクワクが止まりません。
ナンパを通して得たものは皆さん様々だと思いましが、その中で最も貴重な収穫はやはり同じナンパ師との出会いに尽きるのではないでしょうか?まったく違う年齢、環境で過ごしてきた人たちが「ナンパ」という一つの共通点のみでここまで深く、楽しく、関われるって凄いなと感じました。
僕は名古屋に来てまだ日が浅いですが、それでもナンパ以外でもこれからも繋がって行きたいと思える人達にたくさん出会いました。
今回はタイトルの通り2016年名古屋でナンパを始めた僕が今年関わったナンパ師の方々を振り返ってみようと思います。
(最近あまりお会いできていない方、僕が振り返るまでも無い有名な方々は省かせて頂きます) 後半に行くにつれて書く量が減っているのは疲れているからです、ごめんなさい笑 あと結構ざっくばらんに書いてますので、失礼な言い回しがあれば謝罪いたします!
それでは、行ってみましょう!
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西野 計さん @Kei_Nishino01
僕が初めて合流させて頂いた方であり、この方が居なければ今の僕は居なかっただろうと思って居ます。この界隈で最初に合流する時は本当不安な気持ちばかりでしたので、最初が西野さんで本当に良かったです。普段は哲学系ツイートを連発するのでたまにミュートしそうになりますが、ナンパ師目線のリアルな情報と一人で遠征ストノックに行かれる熱い心の持ち主。
ニッケさん @extra_shot4
とにかく優しいニッケさん、仏のニッケさんで有名な方。相手の意見を一切否定せず常に肯定する心の広い方。いつもベラベラ話してすいません(悲)。 スト高にも一切躊躇せず突撃しそして和む、遠目で見るとなんでやねん!ってツッコミたくなる。最近箱勢になりつつあって寂しい。必殺技のハットオープン(物理的)の持ち主。
ボンさん @bongiiimen
ストリートナンパの鬼。彼のストイックさに魅了されてフォローしている方も多いんじゃ無いでしょうか?僕も良く、ボンさんを知らない方から「ボンさんってどんな人なんですか!?」って聞かれる。とりあえず自分に厳しい方なので彼のツイートを見ていると自分の浅はかさに悲しくなる。とにかく連れ出す系、勝手にショッピング付いて行っちゃう系。お互い良い感じに意識し合う事が出来ていて、良い関係だと思ってる。
ヒカキンさん @go_go_nannpa
本気で僕が一番尊敬しているナンパ師さん。彼のマインド、女性に対しての考え方、またストイックさにいつもモチベートされてます。最近はオシャレカフェ番長として注目されている。顔より、胸より、まずは足を見る所は全く共感できないのでこれからも女性の話で合う事は無いだろう。ちょいちょい女性にドタキャンされるのはすでに風物詩。
数少ない学生ナンパ師。イケメンブランディングが激しいが未だに本気なのかネタなのかは不明。ストナン箱ナン共にバランス良く結果を出しており本当最近の若い人の勢いは凄い。自分が学生だった頃こんな子いたら絶対怖い笑 ぜひ社会人になってからも社会の波に負けず己を貫き通して頂きたい。
トニオさん @ppryman
とにかくふざけるトニオさん。個人的コンビナンパで一番相性が良くやってて楽しい。「芸人みたいで面白い!」とコンビでは女性から好反応を連発するもLGも連れ出しも出来ないの乱は今では良い思い出。今年引退との事で本当に残念です。
seamonatorさん @SeamonatorXYZ
名古屋ナンパ師忘年会の幹事。街に行くと大体いる人。凄く話しやすいんですけどギャル好き過ぎて好みが合わずコンビは絶対出来ない。街で会うとなんか運勢上がった気がする。
吉ィク象さん @yoshi___Low
僕的ブログランキング1位火の鳥さん、2位asapenさんにつぐ3番目に好きなブロガー。最近あまり会わないけど数回コンビさせて頂いて、上手くいった事が多かったので、何となく凄い人なんだろうなーって言う印象。またコンビはよ。
オラ飯さん @nanpa_barubaru
名古屋の組長兼バイトリーダー。オラオラナンパの代名詞という感じだが僕が箱に行かないのでオラオラしてる所は見た事ない。飲んで寝て元気に挨拶してくれるお兄さん的人(笑) 凄く気さくで人見知りな僕にも飲み会などでいつもお声をかけて頂けて嬉しい。
安村さん @ansinsitechodo
2017年名古屋ナンパ師新年会の幹事。本当に芸人に似ててワロタ。あの関西忘年会で火の鳥さんとコンビしたというだけで羨ましくて死にそう。飲み会に行くか迷っていると、察した様にDMをガンガン送って来て頂けるので、凄く嬉しい。2017年新年会ではよろしく御願いいたします。
魔神ぶぅさん @nagoya_street_
黒い、とにかく黒い。冬でも黒い。僕が復帰した時に真っ先に合流して頂けた優しい方。キャッチグダでなぜグダられないのか謎。遠征でもしっかり結果を出すの凄い。
ナオキさん @tonsan35
既セク感謝月間中の方、その内容からもわかる様に既セクのキープ率高すぎて、どうやってやっているのか愛知県にいらっしゃる間にご教授頂きたい。最近全然会ってないけどこの方も今年で異動?の模様。寂しくなります。
ホークスさん @unkodekaizo
イケメンは無口という固定概念をぶち壊す面白いイケメン。イケメンやから書く事がない。
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以上になります。他にもゆるゆると絡ませて頂いた方も多くいらっしゃいますが、もう少しお話ししてみないとなんとも言えない事もありますので、今回はこれぐらいにしときます。
さて、改めまして来年ももう少しですね。来年はナンパ師としても今以上に邁進して行ければなと感じてますので、これからもどうぞよろしくお願い致します!
ーひよこ
ひよこと冬のナンパ
冷たい風が頬をかすめ、首に巻いたマフラーを口元までたくし上げる。
名古屋でも繁華街であり休日には沢山の買い物客で賑わうこの街が少し前までは好きではなかった。
田舎出身の僕は人混みを極端に嫌っている。ただ、ナンパを初めてからその感情は無くなってしまった。
ストリートにいると街の中にいながら完全に孤立している感覚になる
この流れに逆らって進む鯉のように。流れに逆らい、強く速く、
この先に何があるのか
この滝を越えれば龍になれると信じる鯉のように
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2016年某月
今年の冬は僕にとってナンパ師という肩書きを付けた
初めての冬だった。
ただでさえストナンは自分との勝負が絡む場面も多い中
冬の寒さはその勝負をさらに厳しい物にしていた
僕は決して意思が固い人間ではない
むしろ周りに流される事が多いくらいだ
社会に出てからというもの、『自分』と『周り』との圧倒的な実力の差に何度も打ちのめされた
点数で、実績で、発言で、明確に「お前はあいつよりも劣っている。」という事が分かる。
気持ち良い物ではなかった
これはそんな僕だからこそナンパを通して女性を魅了できた
そんな話
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その日はあまり成果が出ていなかった
10声かけを超えた辺りで、半分程度が冷たい反応だった
『本当に寒くなってきましたね、こんな日はコタツでゆっくりしたいですよね』
マフラーで口元が隠れているため感情が読めない、
笑っているのか、無反応なのか、興味を持ってくれているのか
結局放流
寒くなってきたし帰ろうかな。。。
自分が使っていたオープナーに納得する
「本当こんな寒い日はコタツでゆっくりしたいわ。。。」
ボソッと呟く。
自身でも共感せざるをえないオープナーになぜ皆無反応なのか甚だ疑問だった
『うん、そうだよね!コタツ入りたい!』
『だよね!うちにコタツあるから行こうか!」
『え、いいの?やったー』
もしかしたらこんな事もあるかもと思って街に降り立った1時間前の自分に喝をいれたい。
僕は常に安易だ
少し前までは連れ出しすら出来ずに帰るのは嫌いだった
全ての女性から拒絶された
大袈裟だがそんな気分になる。誰か一人でも受け入れてほしいと思い必死に声かけをしていた。
最近は少し落ち着いたのか、
何事もなく帰る事もある。
何事もなく帰る事を受け入れてしまっている自分に嫌悪
まだ自分には熱い心は残ってる。
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『落ち葉もこんなに散っちゃって、なんだが寂しく感じますよね』
それは、あと3人声かけをしたら帰ろう
そう決めた最初の一人目だった
冬の寒さのせいなのか、流されやすい僕は、天候に左右されたように低いトーンで一声目を放った
悲壮感に似た雰囲気があっただろう
僕は普段、ネガティブ要素を含むオープナーは使わない
使ったとしても自虐的に、高いテンションを保ち、それをネガティブには捉えられないようにする。
『。。。うん。。。そうですね』
3秒ほどじっくり使って彼女からの返答が終わった。
セミロングの真っ黒で、束ねる事も無く流した自然な髪に雪のように白い肌が印象的だった。
口調はハッキリしていないが、しっかりとした眼差しで僕の方を見ている。
どういう事だ?なぜそんなに見つめてくる?
突然声をかけられて驚いて目を見開く。そんな女性は沢山いたがそれとはまた違う彼女の態度に、少しばかりの疑問をもった。
ただそれを知る方法は今はない。
些細な事が突破口になる事はよくある。
この疑問は忘れないでおこう。
必要以上の間は彼女から僕に対する興味が不信感に変わってしまう。
何か言わないと
彼女のゆったりとしたテンポに合わせるように少しだけ間を置いて
『こういう葉っぱを集めて焚き火とかした事あります?』
『いやー。。。』
まだまだゆっくりしたペースの彼女、苦し笑を見せた
ナンパは考える事が多すぎて疲れる。
相手の反応から考えられる可能性をいくつか列挙してみる
元々ゆったりした子なのか?
突然の赤の他人に困惑しているのか?
まったく興味がないのか?
ゆったりした子なら、このままのペースを保てば良い、相手にとって居心地の良いフィールドで戦おうじゃないか
困惑している?そりゃそうだよ、ゆっくり自己開示をしよう。。なぜ僕がここにいるのか、なぜ声をかけたのか、相手に熱意をもって理解してもらえば良い。
それとも興味がない?だったら辛いな。。。とりあえず興味を引かないと。。何か面白い事を言って笑わせようか。
ここは無理せず様子見かな
彼女の心地よいと感じるテンポに合わせて、昔から友達だったような感覚に落とす。
2、3会話を重ねるが首をかしげる彼女。
反応はしてくれる。
こういう時はいつも困る。歩くペースは変わらない、彼女の反応も変わらない。
こういう時に彼女の興味を引けるようなインパクトのある事が言えればなんて強いんだろうか
段々と自己嫌悪に陥る
とりあえず放流して、次の案件に行こうか
ふっと周りを見渡すと、他にもオープンできそうな案件とすれ違う
グッと歯を食いしばる
まてまて、今まで何百回こうやって中途半端な所で諦めてきたんだ
諦めず厳しい状況の中、耐えて耐えて、話を広げて、結果に繋がった事だってあるじゃないか。
僕の数少ない成功体験を思い出す。
有名ブロガーの劇的な成功体験、面白いトーク、インパクトのあるストーリー
心動かされる物ばかりだが、そんなもの自分の体験でなければ一切役に立たない
付け焼き刃のテクニックより、ストリートで得た些細な成果を信じる
とりあえずこういう時1番てっとり早く状況を改善する方法はある
僕はゆっくり息を吸い、そしてゆっくりと吐いた
そう
深呼吸ルーティンだ
とんでもなく普通の事だが、これである程度頭の回転が早くなる
さあもう一度
しかしこのコースはマズイ
今までに何十回と失敗したパターン
駅に入り帰る道のりだ。
あと三声かけと決めて、声かけをした一人目でのこの反応
これを逃すわけにはいかない。
歩くペースか反応か、どちらかを変えなければいつものように放流される。どっちにしよう。。。歩みを止めるか。
ふと道の先を見ると枯葉が集まって小さな山になっていた。
一歩彼女の前に出て、大げさな手振りで
『さあ、さっき話してた焚き火の続きをしようか、せっかくだから本物を準備しておいたよ!駄目元で聞くけど芋持って無い?あとライター。焼き芋焼きながらまったりしようか!』
我ながらゴミのようなトークだ、ただ深呼吸ルーティンをかまし一度落ち着いた自分だから切り出せる。
僕からスッと歩みを止める
軽く彼女の肩に触れて止まるように制止する
僕は序盤で相手に触れる事は基本的にしない。
ただ偶に絶対放流したくない女性に対してだけ出来る限り自然に触れるようにする。
『何言ってるんですか笑』
あんな無理矢理なやり方で笑ってくれてほっと一息。
笑ってくれたし話のペースをあげよう。
一通り焼き芋トークをする。しかし盛り上がら無い。
そりゃそうだ、僕は焼き芋をした事がない。
漫画で枯葉をもやして芋を焼いているシーンがあるが、あれは本当に可能なのか?
それより蒸してジャガバターにしたほうが100倍美味い
ちょっと時間をかけて肉じゃがというパターンも良い
そんな事を頭の片隅で考えなら、もう反対の片隅で芋トークを続ける
『っていうかお姉さん服装はお洒落でメイクもバシッときまって都会っぽいけど、実は田舎出身でしょ?』
面倒になったのでコールドリーティングで流れを切る
『えー笑 メイクは普通ですよ、 まあXXXですけど』
『やっぱり、そんなオーラが出てる笑』
『田舎っぽいオーラ?』
『うん、灰色のドロドロしたやつ』
『何それ笑』
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繁華街から少し離れた所に僕の好きな居酒屋が幾つかある
決して良い雰囲気ではないが
落ち着いた、実家を思わせるような所だ
どんどん冷え込む気温から逃げるように僕はその居酒屋へと入った
その後ろには先ほどの彼女もいた
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ゆっくり腰を下ろし、面と向かう
時計を確認
『終電で帰るからそんなに長くはいれないけどね』
そういって付いてきた彼女
何も面白い事は言えなかった、彼女の興味を引いているとは思えない
まあいいだろう、貴方の意向は尊重します。
いつもはゆっくり時間を使って関係を構築するが、今回はペースを上げないと
僕のアポは何も特別な事はしない
そのまま一夜を共にする事もあれば、帰られる事もある
ただ一つ気になっていた事
あれを確認しないと
理由によってはタイムオーバー
『最初に話かけた時、なんであんなに見つめてきたん?そんなにびっくりした?』
少し思い出すように彼女は間をおき
『同じ事を考えてたの』
『同じ事?』
『むしろXXX君はいつもああやって声かけてるの?』
『違うよ、最近仕事大変でね、外も寒いし、落ち葉も散って、なんか寂しなーって思ってたんよ、そしたら反対外から寂しそうな顔して歩いてるXXXちゃんが来たからついつい声かけちゃった』
『そうなんだ』
『俺の予想間違ってた?』
そこから彼女は仕事について話し始めた。
若くして業績を上げ、部下もでき、次期管理職とも言われているという事
業界としても女性の管理職増大に力を入れているため上からの期待も高いという事
しかし彼女はその流れについて行けないと感じている事
自分はもっと普通の女の子、でも職場では頼れる上司として、部下に指示を出し
本来の自分以上の力を無理やり発揮しなければならい事
そしてそんな状況にもう疲れ切ってしまっている事
怒涛のように仕事をこなし気づけば季節は冬になっていた
少し前までは青々しい木々が並ぶ街並みも
灰色一緒になっており、心の中で感じていた
『なんだか寂しいな』
『なんだか寂しく感じますよね』
そこでやっと分かった、あの時の彼女の反応
一歩、いや半歩彼女に近づけた気がして嬉しかった
盛り上がる会話
なんだそうか、僕らは同じ人種だった
恋愛の話なんて一切しない
僕らは恋愛に悩んでいる暇はない
一瞬のミスで社会的地位が崩れる、そんな土俵にいるんだ
強豪他社との熾烈な戦い、社内全員がライバルだ
擦り切れる思いで、食らいついている
脱落していく同期を見送りながら、今のフィールドで頂点を目指す
そんな共通した価値観をもった、いや持っていると錯覚している二人が偶然道端で出会った
なかなかドラマチックじゃないか
話は尽きない
『場所を変えよう、僕らの話はもし大学生が聞いたら泣きたくなる内容ばかりだ』
『そうだね笑』
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ストリートは濁流
僕はその流れに逆らって泳ぐ鯉
いったいこの先に何があるのか
この濁流を登りきり、その先に待ち構える滝を越えた時
龍になれると信じる鯉のように。
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『結局最後までしちゃったね』
『そうだね、また会ってくれる?』
『時間が合えばね』
『そうだね、お互い仕事に一球入魂だしね、頑張ろう』
『もちろん』
改札に消えていく彼女
それを見送り
携帯を開く
新しく来ていた1通のメール
それを開く
タイトル『二次面接のご案内』
『やっぱりブラック企業は嫌だよぉ』
ーひよこ
ひよことナンパ
『もうこんな辛い思いは絶対にしたくない』
『この世界に入れば何か変わるかも』
X-2年
大学生活を終え、社会人になり、僕は一般的な社会人として生活を送っていた。
高校、大学と普通とは少しだけズレた環境で過ごす事になりはしたが、こと恋愛に関しては何も特別な事もなく、付き合い、別れ、遊び、付き合い、別れ。
そんな中出来た彼女
結果その彼女と3年を過ごして今に至っていた
『このまま結婚するのもいいかな』
良い意味で一緒に居て安心
悪い意味で空気のような存在
それこそ、ドキドキなんてしない。
それでも、3年の月日というのは、今までの関係を壊して再構築するには長すぎて、このまま結婚するというのが当たり前だと思っていた。
『僕は社会人になるけど、君が大学を卒業したら、一緒になろう』
『うん、わかった』
そんな約束をして、仕事に打ち込んだ。
この人に幸せな生活を送ってもらうために、今思い出しても本当にそれが一番のモチベーションだった
X-1年
『XXX君の事が好き、だから会えない事が耐えられない』
『別れてください』
一本の電話で切り出された。
『きっと僕らは上手くいく』
『今まで毎日電話してきたじゃないか』
『ごめんなさい』
僕と当時の彼女の間には決定的な壁があった
国境の壁という物だ
振られた事実を受け入れられず、当時の大学の友達に相談した
『きっとなんとかなる』
『今までだって大喧嘩なんて何度もしてきたじゃないか』
そう思って友達にたより
知った事
既に彼女には新しい彼氏がいたのだ
今思い出しても本当に恥ずかしいが、彼女に振られた夜、会社の同期の前で初めて泣いた。
今でも愛情を込めてそのネタで弄られる
その時の同期には本当に感謝している
ただ、いつからかは分からないが結果として彼女に乗り換えられた事を知った時、
泣く事に使った体力、時間、ただただ勿体ないなと思った。
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『もうこんな辛い思いは絶対にしたくない』
『この世界に入れば何か変わるかも』
あるキッカケがあり、ナンパ師という人達がいる事を知った。
この世界に入ればもうあの時のような思いをしなくてもすむかも
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X年
気づけばストリートナンパは生活の一部になっていた
ストナンを哲学的に分析する人、理想の女性を追い求める人、ただただ遊びたい人、この界隈に憧れた人
色んな人が己の考えを持って、楽しんでいる中で僕も好きな様にやっていた。
幸運な事に地蔵はストリートに出て比較的直ぐに克服する事ができた。
それもこれも、参入直後に合流してくれた沢山の人達のおかげだと思う。
『さあ、ゲームの始まりだ』
そうツイートしてスイッチを入れる。
最近思うがことストナンにおいては2パターンの人がいると思う
【声かけ】という点でスイッチがある人とない人
僕はスイッチがあるタイプで、それが出撃ツイートとなっている事が多い。厄介な事にこのスイッチが入らなければ街中でどんな美女がいても声かけを戸惑ってしまう。
脱線するが僕は外国語が得意だが、それと似た感じだなと思っていた。海外に行くとまったく問題無く会話ができるのに、日本で突然英語で話しかけられると頭が真っ白になってしまう。
『来年の目標はスイッチを必要としない事かなー』
そんな事を思いながら、街を歩き始めた。
『最近は夕方でも、もう肌寒くなってきましたね』
僕のお決まりのファーストトーク。ストナンを始めた頃はこの一声かけ目が本当に問題だった。
なんて言えば無視されないだろう?
他のナンパと差別化しないと。
直接法?間接法?
女性をよく観察してどこか指摘できる所を探すんだ
そんな事を延々と考えて、必死だった。
考えに考え抜いた鋭くて面白い声かけが当たり前の様に無視されただけで大抵凹んでた。
数日間坊主を繰り返し連れ出しも番ゲも一切出来なかった日が続いた時、なんだか疲れて、でもここで止めるのが怖くて
街でぼーっとしていた時、偶然通りかかった女の子に、口を衝いて出た事が天気の話だった。
良く『一声かけ目はなんでも良い』という人がいて、僕はそれをふざけるなと思っていた事もあったが、今ではその人にごめんなさいと言いたい。
因みに
夏の昼は『最近本当暑くて嫌になりますよね』
夏の夕方は『この時期だとこの時間でもまだまだ暑いですね』
夏の夜は『今日の昼本当暑かったですよね、夜は快適で良いですね』
秋の昼は『この時期になるとやっと涼しくなってきましたね』
秋の夕方は『この時期のこの時間は流石に寒いですね』
秋の夜は『まだ秋だと思ってたんですけど、夜は結構寒いですよね』
といった形で1年を通した使用できる凡庸性の高さだ。
念の為繰り返すが、僕はこれを初対面道端第一声で言う。
『ナンパで一番難しいのは最初の一声かけ目』
地蔵は少なくても、これは僕にとても当てはまった。
『えっ?。。そうですね』
『やっぱりそう思います?』
『まあ。。。』
『朝晩とか薄着じゃ危険なぐらいですよね』
『そうですね』
『寒いの苦手ですか?僕結構得意な方なんですけどそれでもキツイですよ』
『はあ、私も寒いのは苦手です』
『じゃあ暑い方が好きなんだ?』
『暑いのも嫌いですけど(笑)』
『わがままだね(笑)』
『そうですね(笑)』
オープンから会話は繋がった。オープン率だけは高いため特に驚く事もない。
続けて自己開示、同じ質問を相手にも降る
社会人1年目、第一希望に合格し働き始めた事もあり意気揚々としていた。初対面の僕に、当たり前のように就職先の名前を言った。
おいおい、危機感ゼロなのか、とも思ったが確かに彼女の勤める会社は誰もが知る企業で、僕の様な一般市民に伝えてもなんの被害もないだろう
『とりあえずもっと話を聞きたいからそこのカフェで一杯いこうよ』
『えっもう帰るよ』
『ここのチーズケーキ美味しいんだよね』
『聞けよ笑』
『チーズケーキ嫌いなん?』
『嫌いじゃないけど、そういう事じゃなくて』
『まあまあ、チーズケーキ好きに危ない人はいないってニュースでやってたよ』
そんな感じでカフェに入る
毎回思うがなぜこんな流れで女性は付いてくるのか今だに理解できない。これが理解できればもっとナンパが上手くなるきがする、そういう事を皆んなで考える時間も作りたいな、なんて思いながらいつも通りホットチョコレートを注文。
そう、僕は甘党だ。
彼女はコーヒーを頼んだ。
僕はコーヒーが嫌いなので、彼女との今後の会話に一抹の不安がよぎる
対面の席に座り、少し気合いを入れる
改めて見ると目鼻立ちがはっきりしており、身長も高く、可愛いというよりは綺麗な子だった。僕のタイプは小柄で可愛らしい子なので若干気分が落ち込む。
相手の感情を揺さぶる事で精神的に優位に立てるはずなのに今日は揺さぶられてばかりだ。
『社会人生活は大変?』
『全然、周りの環境はすごく良いし、上司もすごい人が多いんだよ』
『本当は他にももっと有名な所も内定もらってたんだけど、そこの人事の人が尊敬できる人で・・・』
『人を幸せにできる仕事だから、良いんだよね』
そのまま15分ほど彼女の仕事に対するモチベーションの高さ、意識の高さの話を聞いた。
凄く楽しそうにそして自信を持って話すその姿はエネルギッシュで、僕が社会人1年目の時はこんなに自信を持っていただろうか?と感じ過去の仕事の失敗を思い出させるほどだった。
危うく彼女の眩しさに飲み込まれそうになりながら、軽く深呼吸をして、もう一度考える。
『このままじゃ確実に健全解散、しかも連絡先を交換しても繋がらない』
まあそんな事は日常茶飯事だが、そんな事を繰り返しても仕方がない。
PUAは常に例外でなければならない
難しい事が嫌いな僕は常にこのワンフレーズだけを一貫して考えるようにしている。それ以外の情報はキャパオーバーだ。
『XXちゃんは本当仕事に対する意識も高くて、自分の意見もしっかり持ってる、まさに普通の子だね』
『普通の子?』
『うん、だってそんな子って別に世の中沢山いるでしょ?仕事に一生懸命、私生活に一生懸命、一般的な事だよね』
『まあそうだよね』
『でもその普通が良い、普通の事を普通にできるって凄いよね』
『そうだよね』
『ただ一つだけ普通じゃない事といったら今の状況かな笑』
『確かに笑 私いつも夜はナンパとかキャッチが多いからイヤホンして全部無視してるの、この時間とか不意打ちすぎ』
『ナンパ?まさか僕の事じゃないよね』
『貴方ですよ』
『心外だな、雰囲気がタイプの子が歩いてたから声かけただけだけど、あっ、まだ雰囲気だけだからね、喜ぶのは早いよ』
『分かってますよ笑』
今まで自分の事ばかり話していた彼女が、僕の話を聞いてくれるようになった、僕に対する質問が来るようになった。
こんな事で浮かれちゃいけない、落ち着いて、答えるべき質問には敢えて答えず、どうでも良い質問は必要以上に真面目に。
ムキになる彼女、宥める自分
タイムリミットかな
僕は突然立ち上がり
『楽しかった、今日はありがとう、また今度ゆっくり話したいからご飯でも行かない?』
『良いですよ』
先ほどのエネルギッシュな彼女の笑顔での返答だった。店に入ってから合計で40分程度。
この後店を移動する事も出来たかも、カラオケで仕切り直しも出来たかも。でも僕はそれらを一切考えず、この場は解散する事にした。
即、準即という言葉があるが僕はそれほど興味が無い。
即でなければ一夜を共に出来ない女性の見極めのみは重要視している。
今回はどうだったか。まあ準即でオーケイ。そんな軽い気持ちだったか。
否、きっと僕は彼女のオーラ、自信に完全に飲まれていた。
会話で自分の世界に引き込む事が出来たのも、何度も使ってきたルーティンがあったからだ。
改めてルーティンの偉大さを実感した。どんなに苦しい場面でも思考停止状態でもそれは自然と口から出てきて、場をコントロールしてくれる。
メッキが剥がれてきている気がして、今なら無難な形で終え、次回決められると思って
アポも同じ、自分にはアポでのルーティンがある程度固まっているから。
彼女と別れ、ぐったり。
久しぶりに連れ出しだけでこんなに疲れたな。
今日はもう帰ってゆっくりしようかな。
まあどっちでも良いか
まだスイッチは入った状態だ。
当分オフになりそうにない。
家までゆっくり帰りながら考えよう。
良い子がいれば、そう、このオープナーがある
『最近は夕方でも、もう肌寒くなってきましたね』
このブログではそんな僕の日々の葛藤とナンパを通して感じた事を綴っていければと思います。
ーひよこ